スタッフ登録はこちら

ファミリーマート入店音の謎

コンビニお仕事コラム|2017.01.12

 

みなさん一度はコンビニを利用したことがありますよね。
コンビニに入る時に鳴る音(入店音)を気にしたことはありますか?

全国にはいろいろなコンビニがありますが、その中でもファミリーマートの入店音がちょっとした話題になっています。

すぐには思い出せない方も多いかもしれませんが、一般的にベルのような音が多い中、
ファミリーマートの入店音は音楽になっています。
聞けば誰もが思い出せる曲、しかも(入店音なので)短い、ということでアレンジしやすいのか、
インターネットでは様々にアレンジされたファミリーマート入店音を聞くことができます。

しかし、話題なのはそれだけではありません。コンビニではない店舗で同じ入店音が流れるのをきいたことがあるとか、
一般家庭のドアフォンでも使われていることもあるといった都市伝説が広まっています。…一体なぜなのでしょうか。

実はあの音楽の正体は、ファミリーマート専用の入店音ではなく、
パナソニックから販売されているドアフォン用チャイムなのです。

ファミリーマートがそのチャイムを使用して全国展開したため、「ファミマ入店音」として定着していきました。

とはいえ、誰でも入手することができて全国展開のコンビニで使われている、
それだけでこれほど多くの人に関心を持たれる音になるとは思えません。一体どんな人が作った曲なのでしょう。

この曲の作曲者は稲田康さん。
現在は指揮者として活躍されていますが、1978年から79年頃に
松下電器(現在のパナソニック)で働いていた時に作った曲だそうです。
当時稲田さんは松下電器の家電製品の出す音の調整をしており、その仕事の中でドアフォン用チャイムを作ったとのことでした。

このチャイムは短いながらに音楽としてのストーリーを持つように工夫してつくられていて、
優しい音程から始まり、少し冷たい音程を経て、再び暖かい音程で終わる、という流れになっているそうです。

稲田さんの仕事が「家電製品の出す音」や「ドアチャイム」という一見無機質なものに音楽として色を与え、
聴く人の心に暖かさや冷たさなどをもたらしてきたことが伺えます。
このストーリー性が、ファミリーマートの入店音がたくさんの人に愛される理由といえるのではないでしょうか。

ちなみにこの曲、話題になってインターネットの企画でインタビューを受けた際、
稲田さんによって『メロディーチャイムNo.1 ニ長調 作品17 「大盛況」』と命名されました。

ファミリーマートに入る際じっくり聴いてみたくなりますね。

ページTOPページTOP